こんにちは、アズキです。
PC音源をいい音質で聴きたいなーと思い、僕が試してみた施策を書いていきます。
文章の間で、今回調べたオーディオの基本知識も書いているので、僕にとって備忘録的な役割もあります。
一般にスピーカーはもっとも音質への影響が大きいと言われますが、今回使っているのはソニーのスピーカー「SRS-XB43」です。
ソニーのSRS-XB43を購入レビュー【重低音が響きわたる高音質ワイヤレススピーカー】
もくじ
パソコンの音源をBluetooth LDACで聴こうとしたけど…
僕のスピーカー「SRS-XB43」はBluetoothのコーデック「LDAC」対応なので、まず最初に、PC音源をLDACで再生することを考えました。
なのですが、検索してみても数千円程度で買える、LDAC対応のUSB Bluetoothアダプタが見つかりません。どうやら存在しないようです。
例えば僕が今PCに差して使っているUSBアダプタもaptX対応とは書いていますが、LDAC対応とは書いていません。Class1対応で、使っていて接続が途切れないのでオススメはできますが。
「S◯NYは早くLDAC対応のトランスミッターを出せや」と思いましたが、どうやらPC側のOSで対応していないのが問題のようです。
一部の中国製DAP(digital audio player)では、USB接続でLDAC接続できるようです。ですが、音飛びが気になるというレビューもあり、あんまり信用できない感じです。価格も数万円します…
そこで僕はPC音源をLDACで鳴らすことをあきらめました。
そもそもBluetoothよりも有線のほうが音質がいいなら、スピーカーもデスクの上から移動させないし、有線接続でいいかって結論になったんですよね。無線による遅延は感じていませんでしたが、有線接続のほうが遅延もないでしょうし。
あと、PCとヘッドホンをBluetoothでつなぐことがあるので、接続機器が減ってBluetoothの切り替えが簡単になるっていうのも有線接続に決めた理由の1つです。
ちなみに、スピーカー「SRS-XB43」はオーディオ入力端子にケーブルが差さっていると、強制的に有線接続でしか音楽を鳴らせなくなることは要注意です。(つまり、Bluetoothで音楽を鳴らしたいときはケーブルを抜く必要があります。)
2022.3.22追記
「Fiio BTA30 Pro」というトランスミッターが発売されたため、このデバイスを使えばPC音源をLDACで聴くことができます。少々お高いですが…
グラフィックボードからHDMI分配器で音声出力する
次に僕が考えたのは、PCのマザーボードのオーディオ端子ではなく、グラフィックボードから出力される音声信号をスピーカーに入力することです。
僕が持っているグラフィックボードはPalit製「GTX 1660 super」です。
【増設・購入レビュー】自作PC初心者がPalit製グラフィックボード「GTX 1660 super」を取り付けた。【FF15ベンチマーク】
なぜ「PCのマザーボードのオーディオ端子」ではないかというと、「PC内部はノイズであふれているから、音にこだわるならDAC(D/A変換:Digital Analog Converter)を外付けするべき。」という話を聞いたからです。
【どこでD/A変換するか】デジタル出力とアナログ出力
PCと有線でスピーカーを接続することを考えたとき、デジタル出力とアナログ出力の違いを理解していたほうがよいので、少し話が逸れますが説明します。
PC内で音源はデジタル信号として記録されていて、最終的にはアナログ信号でスピーカーを鳴らすため、どこかでデジタル信号をアナログ信号へ変換してあげる必要があります。
僕はこのエントリを書く前は、こんな初歩的なことさえまったく気にしたことなく音楽を聴いていました笑
説明の続きを話すと、PCにはふつう、USB端子とオーディオ端子(ライン出力)があります。
USB端子はデジタル出力なので、例えば、USB BluetoothアダプタをPCに差してスピーカーで音を出すときは、スピーカー内部の方でD/A変換が行われています。
一方、オーディオ端子(ライン出力)はアナログ出力なので、スピーカー内部ではなく、PC内部の方でD/A変換が行われています。
どこでD/A変換をするかがカギというわけです。そこで上述した、PCのマザーボードはオーディオ的にはオマケのようなものだから、あまりD/A変換の質がよくないという話になるわけです。
で、僕もそれに感化されたのもあり、マザーボードではなくてグラフィックボードならいいという話を読んだので試してみました。
「Proster HDMI音声分離器」購入レビュー
グラフィックボードのHDMI端子はデジタル出力ですが、映像と音声がケーブル1本で接続されているため、音声信号のみを取り出すための分配器が必要になります。
僕が買ったのは「Proster HDMI音声分離器」で、分配器かつDACの役割を果たします。これは4Kで60Hz出力できるモデルです。
HDMI分離器の中で、3.5mmヘッドフォンジャックが付いているモデルはあんまり選択肢がなかったです。僕が探したときは2、3コでした。
このHDMI分離器を使うと、in分とout分で、もう1本HDMIケーブルが必要になります。
このHDMI音声分離器はHDMI2.0に対応しているので、合わせてHDMI2.0対応のHDMIケーブルを買いました。
まあ僕のモニターのHDMI端子、HDMI1.4までの対応ですけど()
よく知らないメーカーで不安はありましたが、画面も普通に映るし、問題なく動作してくれました。オーディオサンプルレートは最大192kHzなので、音質の劣化はあんまりなさそうです。
このHDMI音声分離器を使ったときとマザーボードのオーディオ端子に差したときで聴き比べてみたのですが、音質の違いは分かりませんでした笑
このHDMI音声分離器はDACでもあるので、電源を入力してあげる必要があります。箱表面に写っている「DC5V」ってとこですね。
音質の違いが分からないなら、デスク下のコードもさらにぐちゃぐちゃになるし、電気代もかかるしということで、HDMI音声分離器はやめました。
「マザーボードと数千円程度のHDMI音声分離器じゃ違いは分からないのか…ならもう少しお金を出して、いいDACを試してみよう」
というわけで、僕はさらに音の沼に入っていきます。新品価格が2万円くらいのサウンドカードを買いました。
Creative社のサウンドカード「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」を導入した
【イヤホンプラグの種類】3極と4極の違い
有線接続のためにはプラグの種類についても理解しておく必要があります。
スピーカーにオーディオ入力端子があることは大前提なのですが、入力端子にいろいろ規格があり、これもややこしいです。
イヤホンプラグの正式名称は「フォーンプラグ」というそうです。あまり普及していないと思いますが。
で、気にするべきことは「サイズ」と「極数」です。
サイズ
サイズは細かいものを合わせると6種類ほどあるみたいなのですが、一般的なサイズは直径3.5mmのミニと呼ばれているものです。現在流通している普通のものはモノラルではなくステレオなので、ステレオミニプラグと呼ばれることもあります。
一般的なPCのオーディオ端子も3.5mmです。
僕のスピーカー「SRS-XB43」のオーディオ入力端子も、3.5mmのステレオミニプラグでした。
極数
極数とは1つの端子でどれだけチャネルを扱えるかを示したものです。例えば3極の場合、「左の信号本流+右の信号本流+左右共通のグラウンド」の3チャネルで3極です。
極数はプラグを見ればわかり、下の写真のように金属部分が4つに分かれているので「4極」です。
ただし最近では、4極4系統で左右にグラウンドを個別に流す、つまり「左の信号本流+左のグラウンド+右の信号本流+右のグラウンド」も出てきているので、「4極だからマイク機能ありだ!」とも断定できないです…
さらに4極の場合、根本からのチャネルの順番が異なる、「CTIA」と「OMTP」の2種類の規格があります。日本では「CTIA」が主流(iPhoneもCTIA)ですが、この2種類に互換性はないので、4極のケーブルを買うときは要注意です。
製品の規格などで「ステレオミニ」と書いてあれば、延長ケーブルなど買うときには「3.5mmの3極を買えばいいんだな」と判断すればいいです。
次の変換ケーブルのようにケーブルが2本に分かれているものがありますが、「マイク」と「3極」に分離したタイプです。デスクトップのオーディオ端子は4極プラグに対応していないことが多いので、このような変換ケーブルが存在します。
PCのオーディオ端子の色
PCのイヤホンを差すところはオーディオ端子の種類によって色分けされていると思います。
- 赤色 → PCへ音を入力 (マイク入力)
- 緑色 → PCから音を出力(ライン出力)
- 青色 → PCへ音を入力 (ライン入力)
スピーカーやヘッドホンでPCの音を聞きたいときは、緑色(ヘッドホンのマーク)にプラグを差せばOKです。
一方ややこしいのが、赤色と青色がどちらもPCへの入力で、どう違うの?ってことだと思います。
結論から言うと、この2つは入力レベルが異なります。チューナーなどから出てくる音声信号はライン入力へ、マイクから出てくる音声信号はマイク入力へつなぎましょう。
Creative社のサウンドカード「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」購入レビュー
さて、今回購入したサウンドカードのレビューに移ります。
「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」は現在絶版になっていて、新品では手に入りません。
「逸品」と評判が高く、これで違いがわからなければ仕方ないと思えるくらいのハイエンドモデルを選びました。
新品価格は2万円くらいなのですが、中古で1万円弱で買えました。
以下のオーディオ端子を揃えています。
「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」をグラフィックボードの下にあるPCI Express 3.0スロットに差し込みました。ちなみに、写真ではグラフィックボードのすぐ下のスロットに差し込んでいますが、今はもう1つ下のスロットに差し込んでいます。
というのも、グラフィックボードのファンが回転したときに干渉してしまったからです。「ガガガッ!!」っとエグい音がしたときはPCがぶっ壊れるかと思いました。
Windows10用ドライバのインストール
PC(Windows10 バージョン1909)に「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」のドライバをインストールしなくても、ふつうに音は鳴ってくれましたが、一応ドライバの場所を貼っておきます。
絶版になっているからか、公式HPのどこにあるかが分かりにくいです。日付が新しい、「28 May 19」のほうですね。
音が出なくなることやノイズ等もなく問題なく動作しています。
追記2020.12
ある日PCが「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」を認識しなくなったのですが、BIOSに入ってオンボードのサウンドを無効にしたらちゃんと認識しました。競合してしまうんでしょうね、、
追記2021.1
またもやPCが「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」を認識しなくなったのですが、BIOSに入ってオンボードのサウンドを無効→有効にして再起動、有効→無効にして再起動したら認識したのでメモしておきます。
オンボードサウンドと音質の違いが分からん笑
マザーボードのオーディオ端子と「Sound Blaster X-Fi Titanium HD」のオーディオ端子を付け替えて聴き比べたのですが、音質の違いが分かりませんでした笑
ちなみに、スピーカーなどのサンプルレートとビット深度はデフォルトでは最大になっていないことがあるので、スクショのところ↓で変更しておくのがいいです。
ゆるふわなまとめ
最終的に僕の音響環境は、「PCにサウンドカードを付けて、それとスピーカーを有線接続する」に落ち着きました。
ソニーのスピーカー「SRS-XB43」のD/A変換「S-Master」が優秀で、僕が聴き分けできるレベルを超えた音質を出力してくれているのでしょう。それか単純に僕の耳が…
Amazonのレビューでは、Creative製「X-Fi Titanium HD SB-XFT-HD」を絶賛している方々がたくさんいますので、そちらのレビューも見てみてください。
音響環境ってお金の面でキリがないので、お財布と相談は必須ですね…
おわり